マンション等の解放廊下及び階段の防水工事②

前回は長尺シートとは？の説明と工事の利便性及び下準備について書かせて頂きました。この現場の工程ですので、もちろん全てこの工程ではありません。現場の状況によって色々な工程になる事もございます。

このマンションは階段が鉄部なので、下準備にささら・蹴込の塗装工事が必要となりますが、全てモルタルの場合は塗装工事が必要なく、長尺シートのみで施工できる場合もございます。

今回は外壁塗装工事も兼ねていますので、当然ながら、全ての外壁塗装工事とそれに付随する部分塗装工事を完全に終わらせてからの最後の仕上げの長尺シート貼です。外壁塗装は勿論ですが、マンションには鉄階段の裏側やPSドア・玄関枠等色々な塗装工事があります。先に長尺シートを仕上げてしまうと、どんなに気を付けて養生ビニールをして汚さないようにしても物理的に無理なので、通常は長尺シートは最後になります。

当社のお客様でこのマンションではありませんが、前回のマンション大規模改修工事の時に、ある程度塗装工事が終わっていて、先に長尺シートを貼り、その後細かく残った部分塗装工事をしていましたがやはり　ペンキのついた足等で多少長尺シートを汚して、終了時にシンナーで清掃していたとの事です。

色々段取り等があると思いますが、施主様としてはあまりよく思わないと思います。ですのでこのマンションの全ての塗装工事を終えて長尺シートを貼りました。

このマンションは下地のモルタルが平で綺麗でしたので特別下地処理を行いませんでしたが、下地のモルタルが粗く凹凸がある場合は、カチオン等で下地処理をした後、貼って行きます。

廊下はタキストロン、階段はタキステップで貼りますが、階段は踏み板のみの物と踏み板と蹴込がつながっている物と2種類ありますが基本的に当社では蹴込の鉄部をさらしておくとまた塗り替え工事が必要となりますし、タキストロン・タキステップは防水性に優れていますので鉄が腐り穴が空くという事をなくすためにも出来るだけ長尺シートで覆ったほうが良いと思います。コストもそんなに変わりません。

この長尺シートを貼って行く工程こそ居住者様とって通行しやすい工事となります。塗膜で塗装工事ですと前回も書きましたがうっかり踏んでしまう事が多々あります。小さなお子さんがいらっしゃればなおのことです。そもそも上手く半分づつというのが難しいですし。

長尺シートはボンドを塗ってシートを貼るので貼った場所は当然出来合いのシートになので普通に歩けます。そして最後に長尺シートの端をシーリング材で水が入らない様にして工事完了となります。このマンションにはありませんが解放廊下や階段に雨水を逃がす側溝部分がある場合は長尺シートを貼る前に通常はウレタン防水を行います。その状況によっ細かく作業は変わる事がございます。

長尺シートは防滑エンボス・色・柄を形成する熱い樹脂層が裏打ち材まである「インレイド構造」。その為摩耗や傷に強く耐久性に優れ、表面が削れても色・柄が同じです。塗膜の塗装工事に比べるとコストのかかりますが、美観・防水性・ランニングコスト等を考えますと一択になると思います。　

マンション大規模改修工事をお考えのオーナー様　

相模原市　外壁塗装専門のプロフェッショナル　川口塗装株式会社にご相談ください。